第一回目の投稿です。今回は畳屋の道具を紹介致します。
金槌
主に手縫い造作時における糸締めや、納品時の畳のこなし(平らにし、納める)等に使用します。頭部は写真上が鋼、下は真鍮製で柄はどちらも黒壇製です。創業者である先代の父が、修行時代に兵庫県神戸市芦屋の畳職人さんから譲り受けたもので、父の形見として私が引き継ぎました。ご覧の通り石のように硬い黒壇の柄の中央部分がすり減り、くびれる程に使い込まれた、まさに職人の魂を象徴する道具の一つです。
木槌
用途は金槌とほぼ同様ですが、木製であるだけに繊細な力加減を要する作業に使用します。写真上の木槌は多賀大社御用達、冨永畳店様の先代がお使いになられていたもので、お前が使ってくれるならと現店主様より私が譲り受けました。総黒壇製の逸品であります。
道具は手の一部。どれも特別に誂えたもので二つと同じものはありません。そこには昔の職人の粋なこだわりと、仕事に対する信念、魂が込められているのが道具を握るたびに伝わってきます。素晴らしい道具に見合う仕事をする為、日々精進しております。


